診療案内Medical information

診療内容・特色

一般外来

動物の場合、元気がない、耳がかゆい、食べない、下痢、嘔吐、発作があった 、しこりを見つけた、足が痛い、目やにが出るなど・・・お越しになる理由は様々です。
飼い主様のご相談に答えられるよう私たちも常に努力しています。
ペットが健康で末永く過ごせるよう 、基礎疾患がある子は少しでもストレスが軽減されるようQOL向上に努めていきたいと思います。
当院では獣医師の診療経験はもとより、研究会や高度医療の専門医、獣医師会との情報交換を盛んに行い日々の診療に活かせるよう 励んでいます。

外科

(キーワード:不妊手術、軟部外科、 口腔外科(スケーリング)、椎間板ヘルニア、関節炎、手術前検査、鎮痛)

外来手術は緊急の場合を除き予約制で行っています。
手術は獣医師および看護師によるチーム体制で行い、手術前はレントゲン検査(胸腹部)、血液検査などを行い手術が安全に遂行できるよう努めています。
また痛みに関しては非ステロイド剤やモルヒネ剤などを適正に使用し、術前から術後まで幅広いペインコントロールを心掛けています。
緊急性疾患である椎間板ヘルニアや不妊手術においても同様に'動物を痛みから守る'をモットーに手術に臨んでいます。
手術はこのほか口腔外科、乳腺腫瘍、皮膚腫瘍、消化器腫瘍、子宮蓄膿症などの生殖器疾患、膀胱結石などの泌尿器疾患にも対応しています。
手術後は写真等を用いて飼い主様にご説明し、相互に協力しながら改善に努めています。

腫瘍科

もし最愛のペットが“腫瘍の疑い”と聞かされますと愕然とした不安に襲われることと思います。しかし我々獣医領域も日々進歩しておりますし今では一部の悪性腫瘍では完全に取り除くことで完治が可能となってきております。また生涯に渡って適切に管理することでQOLを保てるようになってきました。つまり腫瘍といっても仲良く健康に歳を重ねることが可能になってきたのです。

【腫瘍の早期発見】
出来る限り早期の発見が望ましく身体の中で発生した腫瘍は定期健康診断などでチェックをすることが有効です。また体表に出来た腫瘍につきましては飼い主様の日々のスキンシップで早期発見が可能になります。私は手のひら全体で肌に密接することをお勧めしています。動物は被毛で覆われているため体表の腫瘍は見つかりにくく、飼い主様の日頃の触診が早期発見にカギとなります。 例えばワンちゃんネコちゃんに多い肥満細胞腫(悪性腫瘍)は、形状も様々で大きいものから米粒大の小さなものまで多種多様に発生します。中高齢だけではなく若齢の子でも認めます。もし小さな“しこり”“皮膚腫瘤”が見つかりましたら直ぐに受診を検討してくださいね。

【🐈 腫瘍の検査】
“しこり”や“皮膚腫瘤”は見た目で良し悪しを決めるのは危険です。“小さいから大丈夫。前からあるから大丈夫”と思われがちですが、その前に安全か否かきちんと確認してみましょう。もしこのような出来物が見つかりましたら病理検査をご提案いたします。 病理検査とはこれらの出来物の中から内容物を採取し調べる検査です。もし良性であれば安心出来ますし、悪性であれば治療方針を組み立てる必要があります。 採取の際はほとんどの子は麻酔を必要としませんし、わずか数日で診断がつきますので最も有効な検査法と言えます。

【 🏥 体表腫瘍の治療について 】
当院ではレーザー治療または凍結療法を用いてこれまで多くの体表腫瘍の治療を行って参りました。 良性腫瘍は手術で取りきれるものが多く再発する可能性は低いとされております。そのなかでも小さなイボのようなものでしたら、全身麻酔をかけずにレーザー治療や凍結療法(クライオサージェリー)で消失することが可能です。無麻酔での手術や手術時間の短縮は動物への負担を大幅に減らすことが出来ます。例えば高齢の子や持病などで全身麻酔をかけられないペットに対し緩和的に有効です。手の打ちようがないとあきらめず是非ご相談くださいね。

〈メリット〉

  • Ø 無麻酔で行えますので心臓病など持病を持つ子や高齢の子も行えます。
  • Ø 痛みはほとんどありません。
  • Ø 短時間で行えます。
  • Ø 手術よりも安価に行えます。

<レーザー治療>
レーザーはメスと異なり痛みや出血量を最小限に抑えることが出来ます。施術時間は大きさにもよりますが10~20分位です。基本的には1回の施術でとれますが病変が深かったりすると再度腫大してきますので施術後数回通院が必要なことがあります。

<凍結療法(クライオサージェリー)>
凍結療法は腫瘍組織を凍結させ細胞を破壊することでイボや小さな腫瘍を消失させる方法です。取りずらい場合はレーザー治療をお勧めします。

皮膚科

一般外来の中でも皮膚病は非常に多い疾患の一つで生涯にわたり永く付き合っていく事も珍しくありません。その中でも多いのが犬アレルギー性皮膚炎(CAD)や細菌性皮膚炎などで重症度は個体によりそれぞれ異なります。近年では獣医療も進歩しアレルギー検査や細菌培養検査なども高い精度で出来るようになりました。当院ではそれらの検査を活用し精査することで治療方針を検討しております。
治療に関しましてはオクラシチニブ(アポキル錠)やシクロスポリンといった非ステロイド剤、近年注目されております減感作療法(アレルミューン注)や1回のお注射で1ヶ月間効果が持続するロキベトナブ(サイトポイント注)を取り入れることでステロイド剤の用量を最小限に出来るよう努めています。皮膚病は慢性化、再発しやすい病気ですので根気よく治療を続けることが大切です。

<犬アレルギー性皮膚炎の最新治療>
・オクラシチニブ(アポキル錠)・・・副作用が少なので安心して使用できます。

・ロキベトナブ(サイトポイント注)・・・1回のお注射で1ヶ月間効果が持続出来ます。アポキル錠と同様副作用が少ないお薬です。例えば投薬が苦手な子に有効ですしオクラシチニブ(アポキル錠)で効果が少ない子に使用するのも良いとされています。

・減感作療法・・・根本的な治療法でアレルゲンを特定したのち、そのアレルゲンを少しずつ増やしながら何回か投薬することでアレルゲンに慣れさせる方法です。

緩和ケア(最愛のペットの最期のケアに努めたい・・・)

出逢いがあり別れがあるようにペットは一生を掛けて命(時間)の尊さを私達に教えてくれます。
私自身も親を亡くし子供を育み気が付けば人生50年。
それなりに色々な事がありました。そして自分の人生に置き換えてペットを見つめるようになりました。
生物学的に仕方がありませんが平均寿命が10数年の彼らにもやがて人生の終焉が訪れます。いつも近くにいて辛い時悲しい時も励ましてくれました。楽しい思い出もたくさん作ってくれました。彼らが旅立つその時は感謝の気持ちを込めて見届けたいですね。

そしてご家族の皆様にも限られた時間を思い出のひと時となって欲しい。そのために少しでもお手伝いが出来ればと考えています。
その一つに緩和ケアが重要だと考えております。緩和ケアは病気の治癒を目的とするものではありませんが、その子の痛みや苦しみを少しでも和らげてあげる医療のことをいいます。
辛い症状を少しでも緩和できる事で本人はもちろんご家族皆様の心のケアを目標にしております。
彼らは思い出というかけがえのない宝物を私たち残してくれます。そして生まれかわってまた逢いに来てくれます。
その日まで思い出を胸に再会を待ちましょう。

Conference presentation学会発表

平成27年3月1日 平成26年度神奈川県獣医師会学術年次大会 腎リンパ腫の猫の1例/犬の高悪性度消化器型リンパ腫の1例
平成26年9月7日 平成26年度関東・東京合同地区獣医師大会
獣医学関東・東京合同地区学会(山梨)
多発性骨髄腫と診断した猫の一例
平成26年3月21日 平成25年度神奈川県獣医師会学術年次大会 多発性骨髄腫と診断した猫の一例
※学術奨励賞受賞:獣医学関東・東京合同地区学会推薦演題に選ばれました。
蛋白漏出性腎症の犬の一例
平成24年9月2日 平成24年度関東・東京合同地区獣医師大会
獣医学関東・東京合同地区学会(埼玉)
猫における尿道開口部発現異常の一例
平成24年5月31日 平成24年度神奈川県獣医師会学術症例発表会 猫における尿道開口部発現異常の一例
※学術奨励賞受賞:獣医学関東・東京合同地区学会推薦演題に選ばれました。
平成10年5月31日 平成10年度日本獣医学会 犬のエールリッヒア症の1例

当院における手術について

当たり前のことですが、人と同じように動物にも“感情”があり、私たちと同じ“生命 (いのち)”を授かっています。
家の中にいるワンちゃんも、外で寝ているネコちゃんもみんな同じ“生命 (いのち)”。この子たちが平等に衛生的に、かつ安全な手術が受けられるべきであると私は考えております。

手術を行う際、動物の場合“術前検査・・・”というと意外にも驚かれる方が多いのが現実ですが、私はペットが安全に手術が遂行できるためには麻酔が一つのポイントだと考えております。人医療がそうであるように私たち獣医領域においても100%安全な麻酔はありません。そのため予期せぬ出来事も0%ではありません。当院ではそういった危険性を最小限にするため、不妊手術の際 も術前検査(血液検査やレントゲン検査など)を行い、その子その子の身体情報を把握するようにしています。

手術は人と同じように静脈点滴、抗生剤、鎮痛剤、止血剤 といったお薬を投薬し 、麻酔はもっとも安全な吸入麻酔法を用いて行います。また手術時間を短縮するために縫合糸はあまり使用せず、血管シーリング機などを用い時間短縮に努めています。

一昔前の動物の手術とは異なり、現在の獣医領域の手術では人と同じように衛生的な手術が出来るようになりました。そのため手術器具の準備、滅菌、手術後の管理などたくさんの過程があります。 これらの過程を正確に遂行するため当院では一日に複数回の手術は行っておりません。
人それぞれ色々な考え方があり、病院の取り組み方もそれぞれではありますが、今一番大切なのは、目の前にいるその子の“生命 (いのち)”に集中すること。そのためにきちんと最善を尽くすこと。それが私たちの出来る患者様への誠意と信じながら診療にあたっています。

当院の手術は

1手術前の検査

  1. 不妊手術については予約制となります。
    そのほかの手術については診察の際に日程を決定いたします。
  2. 手術前には手術の内容、当日までの自宅における健康管理、おおよその費用について説明いたします (電話でのご説明はいたしかねますのでご了承願います)。
  3. 手術部位については、術前に詳細な検査を行います(輸血が必要とされる場合は血液型判定検査なども行います)。
  4. 不妊手術など健康なワンちゃんネコちゃんについても、安全に手術が行えるよう血液検査やレントゲン検査といった術前検査を行います。

2手術の準備

  1. 点滴や注射をする血管を確保するため静脈内留置針を設置します。
  2. 手術中に麻酔が安全に行えるよう、血圧計や心電図、血中酸素濃度、呼吸などモニタリングします。
  3. 手術中の感染を最小限にするため、手術部位の毛刈りや洗浄、消毒を丹念に行います。

3麻酔

当院では安全性を第一に配慮した吸入麻酔を用いています。
静脈留置針を設置したあとその子にあった気管チューブを挿管し、麻酔深度を調整しながら維持します。この麻酔は患者個々の状態の変化によりすぐ対応できます。
呼吸は自発的な呼吸と人工呼吸器による呼吸で管理します。また麻酔中は安全に手術が遂行できるよう最新のモニター類により麻酔導入時から覚醒まで心肺機能を管理します。
鎮痛管理としては複数の鎮痛剤コンビネーションで術前から術後まで幅広くペインコントロール(鎮痛管理)を行っています。

4手術開始

  1. 手術は、執刀医、手術助手、麻酔係などチームで行います。
  2. 当院で最も多い手術は不妊手術をはじめ口腔外科、腫瘍の摘出手術などです。
    また椎間板ヘルニアの手術にも対応しています。
  3. 術後の“痛み”が最小限に抑えられるよう、術前よりペインコントロール(鎮痛管理)を行います。
  4. 絹糸縫合反応性の腫瘤や皮膚炎などの対策として、 血管シーリングシステム機や半導体レーザーなどによる止血を行っております。

絹糸縫合反応性の腫瘤、皮膚炎って?

手術中の止血の際に用いる糸が将来体内に残存し、術後の生体反応として副作用(腫瘤、皮膚膿瘍など)を起こすケースで、ミニチュアダックスなどが好発犬種です。

5手術終了、退院

  1. 入院はなるべく短期間になるように努めていますが、安心して退院できるまで一定期間の入院が必要となります。
    避妊手術では1日の入院、去勢手術では当日退院できるよう配慮しています。
  2. 退院の際は、自宅での管理方法について説明し、必要に応じて緊急用電話番号をお伝えしています。
  3. 腫瘍などの手術の場合は、術後肺転移などの可能性があるため定期検診が必要となります。
    場合によっては内科療法や化学療法なども行います。
  4. 当院において手術が不可能と判断された場合は、大学病院や専門医の診察をおすすめしています。

Infertility Surgery不妊手術について

ペットの不妊手術については、多様な考え方があります。人は自身に置き換えて考えがちですが、ここでは獣医学的見地から不妊手術の必要性について触れます。
将来この仔の赤ちゃんが欲しいというお考えの方は不妊手術の必要はありませんが、繁殖の希望がない場合は 、不妊手術を考える機会を持っていただきたいと思います。

近年、犬の乳腺腫瘍の発生率は全腫瘍の52%と最も多発する腫瘍です。この乳腺腫瘍の発生率は、初めての発情出血までに避妊手術を受けることで0.5%以下 と大幅に低下させることが出来ます。 また子宮蓄膿症、前立腺がんなども致命的な疾患です。このような病気の予防には不妊手術が最善とされています。

手術の時期は、個体差もありますがおおよそ生後6ヶ月前後が最適です。
体力も生理的機能もしっかりし、手術後の回復も早いためです。

避妊手術を行った場合(メス)

  • 将来予想される子宮疾患、乳癌の予防になります。最近では分離不安症の予防にもなるといわれています。
  • 子猫(子犬)を生まなくなります。 里親探しといった苦労や迷い猫・犬が少なくなります。
  • 発情がなくなります。うるさく鳴いたり、落ち着きがなくなったりがなくなります。
  • 性格がおとなしくな り、扱いやすくなります。
  • 雄がたくさん寄ってきて騒ぐことがなくなります。
  • 野良猫・野良犬に餌を与えている方には合理的・経済的です。

去勢手術を行った場合(オス)

  • 発情による連続したストレスを 軽減することが出来ます。
  • 将来予想される前立腺肥大、肛門周囲腺腫、癌といった病気の予防になります。
  • 自分のなわばりであることを示す為の排尿(スプレー )行為がなくなります。
  • 雄同士の勢力争い による喧嘩がなくなり、怪我をするリスクも減らせます。
  • ご近所の雌猫に子を産ませて問題を起こす ことがなくなります。
  • 雌猫を求めて家出し、そのまま行方不明になる ことがなくなります。

About Anesthesia当院の麻酔方法について

願わくば自分の愛するペットに麻酔をかけるなどしたくありませんね。
私も同感です。
それでも診断、治療を行うために大切なペットさんに対して麻酔をお願いすることがあります。
それは、大切なペットさんの容態を少しでも楽にさせてあげたいという思いからの処置です。
ここでは当院の麻酔方法および鎮痛についてお話いたします。

麻酔方法

当院での麻酔方法は、年齢や心肺機能・肝臓・腎臓機能などの術前検査により決定します。
麻酔の手順は、通常麻酔前投薬および短時間麻酔薬により導入し気管チューブを挿入します。
その後、イソフランというガス麻酔により麻酔を維持します。
このガス麻酔は患者の状態により麻酔深度をダイヤルで調節でき、患者の状態の変化にすぐさま対応できます。
呼吸は自発的な呼吸や人工呼吸器で呼吸管理をします。心電図、血圧、心拍数、呼吸数、呼吸様式、酸素分圧、炭酸ガス分圧、体温などをモニターしながら麻酔を管理します。
麻酔中に発生しやすい低体温症につきましては、温風式保温装置を使用し体温調整を行っています。
処置もしくは手術が終わりましたら麻酔を停止し、呼吸状態などを管理しながら覚醒させます。通常では数分から数十分で覚醒してきます。鎮痛剤で痛みを抑え、できるだけ処置当日から食事を 与えるようにします。

鎮痛剤について

手術に際しては鎮痛も言うまでもなく重要です。
先制鎮痛として手術前よりNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)や麻酔薬の一種であるケタミン剤やモルヒネ剤などを適正に使用します。
またその子によっては手術部位などに局所麻酔剤も併用します。
手術中および手術後もケタミン剤を持続点滴し鎮痛を心がけています。手術後に痛みが強い時はフェンタニルパッチも併用しています。

ページトップへ