From 1964 in SHONAN  CHIGASAKI

つるみね通り動物病院

知っておきたい難治性皮膚炎のお話

  1. 難治性皮膚炎とは・・・

  2. 検査は・・・

  3. 治療は・・・

  4. 日常生活においては・・・

1. 難治性皮膚炎とは・・・

  皮膚炎には色々な原因があります。最近ペットの間で問題になっているアレルギー性皮膚炎を筆頭に、ホルモン依存性皮膚炎、脂漏症、単純な細菌性、真菌性、寄生虫性皮膚炎といったものまでさまざまです。中でもその皮膚の症状が改善せず、炎症が慢性化しやすいアレルギー性皮膚炎などを難治性皮膚炎といいます。この病態を治療を行わずに放置しておくと、強い痒みから潰瘍を生じたり、広い範囲で脱毛を起こしたり、皮膚が厚く黒くなったり、ストレスからヒステリックな性格になります。 難治性皮膚炎を完治させることは難しいですが、症状の軽減、そして痒みのコントロール、管理をすることでストレスのない生活を取り戻すことが出来ます。諦めずにがんばりましょう。また、内科疾患から来る皮膚症状も存在することから、早めに適切な治療を受けましょう。

 

2. 検査は・・・ 

  適切な治療方針を決めるために、まず重要なのが問診です。それだけでも診断に近づけられることもありますので、問診には長い時間がかかる場合があります。その後検査にうつります。検査には薄く掻破された皮膚や、抜毛による毛などの顕微鏡検査や、血液検査、アレルギー検査、病理検査、真菌や細菌の培養検査などがあります。
  当院ではアレルギーの原因である抗原の検出だけでなく(IgE検査)、
アトピーであるか食物アレルギーであるのか鑑別診断に努めています(リンパ球反応検査)。両者が重なり合っている場合も数多くありますが、もし食物アレルギーによる皮膚炎のみであれば、食事の工夫一つで改善が期待できますし、内服薬からの脱却も可能です。そのため我々が行っているアレルギー検査は、IgE検査だけではなくリンパ球反応検査を行うことで、従来わかりにくかった食物抗原の検出を行っています(動物アレルギー検査株式会社http://www.aacl.co.jp/index.html

3. 治療は・・・  アレルギー性皮膚炎の場合

  大原則は痒みを軽減することと、脱毛、色素沈着といった症状の改善 、管理を行うことです。治療には長い期間がかかりますが、完治ということではなく、体に負担をかけずに痒みを改善、管理を行うことが重要です。 当院ではステロイド剤による副作用を軽減させていく方向で治療を進めています。そのためには家族の方々の協力が必要です。

 

1. 薬での治療

  抗生剤 ・・・細菌感染を抑えることが第一の働きです。

  抗炎症剤・・・ステロイド剤、抗ヒスタミン剤などがあります。

  抗アレルギー剤・・・アレルギーがある仔は併用します。

  サプリメント・・・皮膚症状の緩和や改善 、補助を目的で併用し、長期的に使用することによってステロイド剤の量を軽減させることに役立ちます。

  ビタミン剤・・・皮膚病による栄養状態の不足を補い、症状改善に貢献します。

  他に免疫抑制剤、インターフェロンなどの治療法があります。

 

2. シャンプー療法

  その仔にあった皮膚病用のシャンプーを選択します。最終目的は内服薬を使用せずに、シャンプー療法のみで皮膚病をコントロールすることです。家族の皆さんの協力が必要になります。

  

3. 食事療法

  アレルゲンの原因を極力取り除くことで、皮膚炎の症状を軽減することが出来ます。その仔にあった食事療法で管理します。

  

4. 減感作療法

  アレルギーの原因物質(抗原)を定期的に注射して、体をならしていく治療法です。原因がはっきりしているアレルギー性皮膚炎に対しておこなわれます。根治する可能性のある唯一の治療ですが、辛抱強く通院する必要があります。

 

4. 日常生活は・・・ 

  決められた治療方針(お薬、食事、シャンプーなど)を守り、継続することが重要になります。

  • 急性期(初期・症状の強いとき)のうちに十分な治療を受けることで、症状が軽くすみます。早期発見を心がけてください。

  • シャンプーなどが困難な仔については、局所だけでも清潔を心がけてください。

  • アレルギー性皮膚炎と診断された仔については、出来る範囲でアレルゲンから防御してください。

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